魅力的な釣り場が点在していますが、その中でも「ファミリーで安全に楽しみたい」「エギングやサビキで手堅く釣果を上げたい」という方にイチオシなのが、糸島市志摩にある「船越漁港(ふなこしぎょこう)」です。

▲船越漁港の東側堤防。奥に見えるのが南側堤防。
船越漁港ってどんな釣り場?3つの大きな特徴
船越漁港は、糸島半島の西側に位置する広大な漁港です。冬場になると美味しい牡蠣を求めて多くの観光客で賑わう「牡蠣小屋」のイメージが強いかもしれませんが、釣り人にとっても超一級のフィールド。まずは、この釣り場の大きな特徴を3つに分けて解説します。
1. 危険なテトラポッドがない!圧倒的な足場の良さ
多くの漁港の堤防外側には消波ブロック(テトラポッド)が積まれており、ベテランでも足元に緊張感が走るものです。しかし、船越漁港の堤防にはテトラポッドがほとんど設置されていません。しっかりとしたコンクリートの足場が続いているため、小さなお子様連れのファミリーや、キャスティングに集中したいルアーマンにとって、これ以上ない安全な環境が整っています。
2. 南向きの地形で「冬の北風」に強い!
福岡の冬〜春先は、玄界灘からの強い北風(季節風)に悩まされることが日常茶飯事。北向きの釣り場では竿を出すことすらままならない日が多いのですが、船越漁港のメイン釣り場は「南向き」に開いています。そのため、背後から風を受ける形になり、冬場でも比較的穏やかに釣りを組み立てられるのが大きな強みです。
3. 抜群のキャパシティと砂地の海底
港内は非常に広く、周囲の海底は基本的にきれいな砂地が広がっています。そのため根掛かりが非常に少なく、初心者でも投げ釣りを安心して楽しめます。一方で、堤防の基礎部分や港内のミオ筋(船の通り道)には適度に変化があり、そこに魚が居着く好条件が揃っています。
▲船越漁港の南側堤防。防風フェンスが入っており、風を防いでくれる。
船越漁港の「2大堤防」ポイント徹底解剖!釣り場写真
船越漁港で竿を出す場合、メインとなるのは「東側堤防」と「南側堤防(通称:西波止)」の2つです。それぞれ全く異なる特徴を持っているので、自分の狙う魚種やスタイルに合わせて選びましょう。
① 初心者・ファミリー向け:東側堤防(全長約250m)
駐車スペースのすぐ目の前から伸びているのが東側堤防です。車を降りてからほとんど歩かずにポイントへエントリーできるため、荷物の多いファミリーフィッシングや、短時間だけ竿を出したい時に最適です。
- 特徴:堤防は途中で「くの字」に折れ曲がっています。外海側(東側)も港内側(西側)も狙えるマルチなポイントです。
- 足場:外海側も段差が低く、非常に釣りやすい構造になっています。先端付近は少し高くなっていますが、竿を立てかけやすいため投げ釣りに重宝します。
- 主なターゲット:アジ(サビキ釣り)、キス・カレイ(投げ釣り)、チヌ(フカセ釣り)
▲東側堤防の全景。のどかな漁港で、波も穏やかなことが多い。
▲東側堤防の先端。チヌのフカセ釣りをしている釣り人が多い。
▲東側堤防から陸向き。エギング、キスの投げ釣り、サビキ釣りなど様々な釣りを楽しめる。
東側堤防のパノラマ写真
※写真はクリックすると拡大表示されます。
② ベテラン・ルアーマン向け:南側堤防 / 西波止(全長約400m)
漁港の南西側から大きく伸びている長い堤防です。駐車場からはカキ小屋が並ぶエリアをぐるりと迂回して歩く必要があるため、移動には少し体力を要しますが、その分潮通しは抜群です。
- 特徴:堤防の中央部分にはフェンス(柵)が設置されている区間があり、そこは通路が狭く外海側しか狙えません。また、港内側は漁船が多数係留されているため、港内へのキャストは厳禁です。
- 先端エリア:フェンスを抜けてさらに奥へ進むと、両側が開けた先端エリアに到着します。ここは潮がガンガン流れるため、一発大物の期待が高まるエリアです。
- 主なターゲット:アオリイカ(エギング)、サゴシ・タチウオ(ライトショアジギング)、カマス(ルアー)
▲南側堤防の全景。手前から奥にかけて防風フェンスが入っている。
▲防風フェンスには50m~100mごとに切れ目があり、ここを使ってキャストすると釣りがしやすい。
▲南側堤防の先端。防風フェンスがない。一番人気の釣り座。
▲テトラポットがなく、潮通しが良い。フカセ釣り、エギングやショアジギングをする釣り人が多い。
南側堤防のパノラマ写真
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【シーズン別】船越漁港で釣れる魚種とおすすめの釣り方
船越漁港は四季を通じて様々な魚種が狙える飽きのこない釣り場です。狙い目の時期と釣り方をまとめました。
| 季節 | 主なターゲット | おすすめの釣り方・ワンポイント |
|---|---|---|
| 春 (3月〜5月) |
アオリイカ、コウイカ、メバル、カサゴ | 南側堤防の周辺で親アオリイカ(キロオーバー)の回遊が始まります。エギングでじっくり底付近を狙うのが定石。足元の敷石付近(東側堤防の付け根)では、ワームやブラクリでメバルやカサゴが遊んでくれます。 |
| 夏 (6月〜8月) |
アジゴ、キス、チヌ、メイタ | 東側堤防の港内を中心に、サビキ釣りでアジゴ(小型のアジ)が入れ食いになるシーズン!鈴なりに釣れるので子供たちも大喜びです。ちょい投げすれば、良型のシロギスも連発します。 |
| 秋 (9月〜11月) |
新子アオリイカ、サゴシ、タチウオ、カマス、アジ | 船越漁港が最も熱くなるハイシーズン!数釣りが楽しめる秋のアオリイカはもちろん、ベイト(小魚)を追ってサゴシやタチウオ、カマスといった青物・回遊魚が港近くまで接岸します。20g~30g位のメタルジグを投げるとエキサイティングな釣りが楽しめます。 |
| 冬 (12月〜2月) |
カレイ、カサゴ(アラカブ)、メバル、ヒイカ | 水温が下がると投げ釣りでマコガレイやイシガレイが狙えます。じっくり置き竿でアタリを待ちましょう。また、夜釣りでは常夜灯周りでメバリングや、小型のエギを使ったヒイカ狙いも密かに人気です。 |
実際に行って分かった!船越漁港を攻略する3つの秘訣
ここでは、何度も現地に行った私だからこそ分かるリアルな攻略ノウハウをシェアします。
① 砂地の中に隠れた「ヨブ(凹凸)」や「ミオ筋」を意識せよ
一見するとただの平坦な砂地に見える船越漁港ですが、船の通り道である「ミオ筋」は一段深く掘り下げられています。投げ釣りでキスやカレイを狙う際は、闇雲に遠投するのではなく、仕掛けをゆっくり引いてみて「カツカツ」と抵抗が変わる場所(かけ上がりやヨブ)を見つけ、そこで仕掛けを止めて待つのが釣果を伸ばす最大のコツです。
② サビキ釣りは「朝マズメ」と「潮の動き始め」が勝負
日中でもアジゴの回遊はありますが、型が良いアジを狙うなら圧倒的に朝マズメ(日の出前後)が有利です。また、港内の潮がピタッと止まっている時間はアタリが遠のきがち。タイドグラフを事前に確認し、潮が動き出すタイミングに合わせてコマセ(アミエビ)を絶やさずに撒き続けることで、魚の群れを足留めできます。
③ 夜釣りの常夜灯周りは「ライトゲーム」に良い
東側堤防の付け根付近や港内には常夜灯があり、夜になるとベイトが集まります。これを狙ってメバルやアジ、時にはシーバス(スズキ)がボイル(捕食)している光景に出会えます。1g前後のジグヘッドにストレート系のワームをセットし、表層をゆっくり引いてくるだけでガツンと手元に衝撃が走る楽しさは格別ですよ!
【重要】船越漁港で釣りをする上でのマナーと注意点
これだけ素晴らしい船越漁港ですが、近年釣り人のマナーが原因で全国的に釣り禁止区域が増えています。これからもこの場所で楽しく釣りをするために、以下のルールは必ず徹底しましょう。
- 漁業関係者への配慮:船越漁港は働く漁師さんの仕事場です。係留されている漁船にルアーや仕掛けを引っ掛けないよう、船の近くでの釣りは絶対に控えましょう。また、ロープへの引っ掛けにも細心の注意を払ってください。
- ゴミの持ち帰り・墨跡の洗浄:自分が 釣りで出したゴミ(仕掛けのパッケージ、糸くず、エサのパックなど)は100%持ち帰りましょう。また、エギングでアオリイカを釣った際に堤防へ付着したイカの墨は、バッカン等で海の水を汲み、乾く前に必ず綺麗に洗い流すのがアングラーとしての最低限のマナーです。
- 駐車場所の厳守:カキ小屋の営業期間中(12月〜4月頃)は、観光客用の駐車場が非常に混雑します。漁業活動の邪魔になるスロープ付近や、私有地への迷惑駐車は絶対にやめ、指定された駐車スペースを利用しましょう。

▲車は東側堤防の付け根辺りにとめましょう。
まとめ:足場が良く魚種も豊富な船越漁港へ出かけよう!
今回は糸島半島の超人気スポット「船越漁港」の釣り場情報を網羅してご紹介しました。
テトラポッドがなく足場がとても良いため、ファミリーフィッシングのデビュー戦には最適な場所です。
その一方で、潮通しの良い南側堤防の先端では、エギングによる大型アオリイカや、ショアジギングでの青物といった本格的なゲームフィッシングも存分に楽しめます。
四季折々の魚が迎えてくれる恵まれた玄界灘の海。ぜひ皆さんもライフジャケットをしっかりと着用し、マナーを守った上で、船越漁港での最高の釣りライフを満喫してくださいね!









